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家庭用冷蔵庫での保管はインスリンの質に影響する?

2018年10月20日

糖尿病患者の多くは、未使用のインスリンを自宅の冷蔵庫で保管している。しかし、家庭用冷蔵庫内の温度は一定しておらず、温度がインスリンの保管に推奨される範囲外になることも多いことから、インスリンの質に影響して効果が弱まる可能性があることが、シャリテ大学(ドイツ)のKatarina Braune氏らが実施した研究で明らかになった。研究結果の詳細は、欧州糖尿病学会(EASD 2018、10月1~5日、ドイツ・ベルリン)で報告された。

 未使用のインスリンを家庭用冷蔵庫で保管する際は、凍結を避け2~8℃で保管し、また、ペン型注入器やバイアル製剤を持ち運ぶ場合には2~30℃に保つべきとされている。糖尿病患者は未使用のインスリンを自宅の冷蔵庫内で数カ月にわたり保管することも多いが、これがインスリンの性質や効果にどのように影響するのかは明らかになっていない。

 今回の研究は、2016年11月~2018年2月に欧米の糖尿病患者388人を対象に実施されたもの。冷蔵庫の中または持ち運び用のバッグの中にあるインスリンの横に温度センサーを設置し、3分ごとに自動で温度を測定(1日480回まで)して平均49日間のデータを収集した。

 400件の温度データ(冷蔵庫内が230件、バッグ内が170件)を解析した結果、家庭用冷蔵庫に保管されたインスリンは総時間の11%、時間にして1日平均2時間34分間は温度が推奨範囲外であることが分かった。一方、バッグ内の温度データのうち推奨範囲外だったのは1日8分間にとどまっていた。さらに、インスリンの性質に大きく影響を及ぼす凍結に関しても、66個のセンサー(全体の17%)は0℃未満を記録しており、これは1カ月平均3時間に相当した。

以上の結果を踏まえ、Braune氏は「糖尿病患者の多くは、気付かないうちにインスリンを不適切な温度で保管していることが分かった。これは、家庭用冷蔵庫内の温度は一定しないことが原因であり、未使用のインスリンを家庭の冷蔵庫で保管する際には常時、温度計を使って温度を確認する必要がある。インスリンの長期にわたる保管状況や薬の状態は、血糖降下作用に影響することが知られている」と述べている。

一方で、Braune氏は「インスリンを家庭用冷蔵庫で保管する際に、保管温度が推奨範囲からどの程度外れると薬の効果や患者の転帰に影響するのかを明らかにするためには、さらなる研究で検証する必要がある」と強調している。なお、学会で発表された知見は、査読を受けた専門誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

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一般内科 循環器内科 呼吸器内科
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